ローカルLLMを古いPCで動かす衝撃!CachyOSとOllamaの実力検証

ローカルLLMを古いPCで動かす衝撃!CachyOSとOllamaの実力検証 ローカルLLM

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1. 古いミニPCでローカルLLMを動かしてみた衝撃体験

2025年頃に購入したAmazonのミニPC(非AAモデル)を、単なるデジタル時計として放置していた筆者。ある日「このPCでLLM動かせないか?」とGeminiに相談したところ、「メモリ32GBがあればCPUで動かせるよ」との返答に挑戦意欲を刺激された。グラボは古いが、CPUオンリーでも動かせるとのことで、この記事の冒険がスタートした。

実際には「動かせる」が「遅い」ことを想定していたものの、現実には「パソコン通信初期のテキスト表示」のような遅さに驚愕。しかし、この遅さが逆にAIとの対話を「思考の可視化」に感じさせ、意外な魅力を発見した。

筆者の選択した環境はCachyOS(Arch系Linux)でのOllama導入。Windows 11から再インストールしたが、AUR(Arch User Repository)の利便性を活かした導入が決め手になった。この選択により、LLMのローカル実行環境を構築する時間が大幅に短縮された。

この体験を通して学んだのは「ローカルLLMの価値は性能だけではない」ということ。プライバシー保護やコスト削減、学習モデルの自由選択という点で、クラウド依存のAIとは異なる魅力がある。

2. ローカルLLMの導入と初期設定の実体験

Ollamaの導入では最初に内蔵GPUを使用する設定を試したが、ドライバの不一致で失敗。最終的にCPUオンリーのOllamaをインストールし、Qwen2.5:7bモデルを動かすことに成功した。このモデルの「7b」とは70億パラメータを指し、ローカル実行可能な範囲のサイズである。

フロントエンドとしてOpenUIを選択。Geminiのアドバイスを参考に設定ファイルを調整したが、初期設定では応答速度が4分以上かかった。この遅さはCPUの演算能力とメモリの制限が原因だが、逆に「AIが思考している」感覚を強調する効果も。

導入時の課題はドライバの選定とパッケージ管理。CachyOSのAUR経由でパッケージをインストールする過程で、Arch系Linuxの柔軟性を再認識した。また、Ollamaのバージョンとモデルファイルの整合性に注意を払う必要がある。

筆者のPCスペックは「32GBメモリ、Intel Core i7-8世代、HDMI出力のみ」のミニPC。この環境でOllamaが動くという事実は、ローカルLLMのハードウェア要件が徐々に下がっていることを示唆する。

3. ローカルLLMの性能比較と検証結果

Qwen3 Swallow(8bモデル)を動かした際、4分程度の応答時間を記録。これはクラウドAPI(Geminiや Claude)と比較して数十倍遅いが、ローカル実行の利点として「ネットワーク依存性の排除」が挙げられる。特にプライバシーが重要な用途では大きなメリット。

パラメータ数の影響を検証した結果、7bモデルと30bモデルでは応答の質に明確な差が現れる。しかし、30bモデルは筆者のPCでは動かず、8bモデルが限界だった。これは「パラメータ数」と「推論速度」のトレードオフを実感する良い例。

GPUとCPUの性能差は顕著。筆者の環境ではCPUオンリーでの推論が最も遅く、RTX 4060相当のGPUがあれば3倍以上の高速化が期待できる。ただし、ミニPCの拡張性を考慮すると、GPU交換は現実的ではない。

ローカルLLMのコストパフォーマンスを検証すると、初期導入コストはOllamaの導入とハードウェア投資にかかるが、月々の運用コストゼロが魅力。クラウドAPIとの比較では「初期費用対価値」で優位。

4. ローカルLLMのメリット・デメリットと正直な評価

ローカルLLMの最大のメリットは「プライバシー保護」。クラウドAPIでは入力テキストが外部サーバーに送信されるが、ローカル実行ではデータがPC内に留まる。これは機密情報を扱う企業や個人にとって大きな利点。

一方のデメリットは「速度の遅さ」と「初期設定の手間」。筆者の環境では応答に4分かかるため、即時性を求める用途では不向き。また、Linuxの知識がないと導入が困難な点もネック。

コスト面では、Ollama自体は無料だが、高性能モデルを動かすにはメモリやGPUの投資が必要。32GBメモリのPCを購入した筆者にとって、初期費用は約20万円だった。

総合的な評価としては「実験的価値が高く、ガジェット好きなら挑戦に値する」。特に「AIの思考過程を体感したい」「クラウドに依存したくない」ユーザーに推奨。

5. ローカルLLMを活用するための具体的な方法と展望

ローカルLLMを活用するにはまず「適切なハードウェア」を用意する。筆者の例では32GBメモリのミニPCが限界だったが、48GB以上のメモリを搭載したモデルを選び、SSDをNVMeに変更するとさらに性能が向上。

次に「Linux環境」を整える。CachyOSやManjaroなどArch系Linuxが導入が楽で、AUR経由でパッケージが手に入る。Ollamaの導入後は、OpenUIやWebUIをフロントエンドに選ぶと操作が簡単。

モデル選定では「パラメータ数」を意識する。7b~14bモデルがPCの性能に応じて使いやすく、30b以上はGPUの支援が必要。QwenやMistralの量子化モデル(GGUF形式)がローカル実行に最適。

将来的には「ローカルLLMの性能向上」と「使いやすさの改善」が期待される。量子化技術の進化や、CPU向けの最適化が進むことで、筆者のような「ミニPCでも動かせる」ケースがさらに増える可能性。

ローカルLLMの価値は「AIとの対話の質」。クラウドAPIでは感じられない「思考の遅さ」が、意外なほどAIの人格を際立たせる。この特徴を活かした教育用途や創作支援にも期待。

実際の活用シーン

筆者の場合、ローカルLLMを「データプライバシーに配慮したノート整理ツール」として活用している。たとえば、個人の日記やビジネスに関するメモをAIに要約してもらう際、クラウドにアップロードせずにローカルで処理することで、情報漏洩のリスクをゼロにしている。この使い方では、Qwen2.5の文章理解能力が特に役立ち、複雑な文章構造でも正確な要約を生成する。

また、教育用途として「AIによる学習サポート」を試している。数学やプログラミングの問題を入力すると、LLMがステップバイステップで解説を生成する。このプロセスでは、AIの思考速度の遅さが逆にメリットになり、生徒が各段階の論理をじっくり追跡できるようになる。特に「なぜこの式変形が必要なのか?」といった質問に、LLMが詳細な背景を説明してくれる。

さらに「クリエイティブなコンテンツ制作」にも応用。小説のプロット作成やアートのコンセプト設計に、ローカルLLMを活用している。たとえば「未来都市を舞台にしたSF小説の物語を、2000文字以内で作成してください」と指示すると、LLMが独自の世界観を構築して提案してくれる。このプロセスでは、AIの非決定性がクリエイティビティを刺激し、ユーザーがさらにアイデアを展開できる。

他の選択肢との比較

ローカルLLMの代替として、クラウドベースのAIサービス(Google GeminiやAnthropic Claude)が挙げられる。これらのサービスは応答速度が圧倒的に速く、即時性を求めるビジネス用途には最適。ただし、データが外部サーバーに送信されるため、機密情報の扱いには注意が必要。また、月額課金モデルが一般的で、高頻度の利用ではコストが嵩む。

一方、Ollamaのようなローカル実行型LLMの競合として、LM StudioやDeepStackが存在する。LM StudioはWindows環境に特化し、GUI操作が直感的だが、LinuxユーザーにはCachyOSのAUR経由導入がよりスムーズ。DeepStackは画像認識機能を強化しているが、テキスト処理のパフォーマンスではOllamaが上回る。

性能面では、NVIDIAのNVIDIA NIMやAMDのRyzen AIが注目されている。これらは専用ハードウェアを活用してLLMを加速するが、筆者のようなミニPCユーザーには高いハードウェア投資が求められる。Ollamaの強みは「既存のPCで十分動かせること」で、特に「中古PCを再利用したい」「初期費用を抑えたい」ユーザー層に適している。

導入時の注意点とベストプラクティス

ローカルLLMを導入する際には、ハードウェアの性能を正確に把握することが重要。特にメモリ容量とCPUの世代が推論速度に直接影響する。筆者のように「32GBメモリ+8世代i7」の環境では、14b以下のモデルが限界だが、48GBメモリ+12世代以上のCPUを搭載したPCなら、30bモデルも動かせる可能性がある。

ソフトウェア導入時の注意点としては、ドライバの選定が挙げられる。内蔵GPU(Intel UHD)と外付けGPU(NVIDIA)ではドライバのインストール方法が異なるため、事前に「どのGPUを活用するか」を明確にすることが必要。CachyOSではAUR経由でollama-cudaパッケージをインストールすることで、GPUアクセラレーションを有効化できる。

モデル選定においては「量子化技術(Quantization)」を活用するのが推奨される。たとえばQwen2.5のGGUF形式モデルは、7bモデルで約1.4GBのメモリ使用量に抑えられる。これにより、32GBメモリのPCでも余裕をもって動作させられる。ただし、量子化の度合いが高すぎると精度が低下するため、用途に応じて最適なバランスを取る必要がある。

今後の展望と発展の可能性

ローカルLLMの進化は「ハードウェアの最適化」と「AIモデルの小型化」に注目が集まっている。IntelやAMDが発表した「AI専用コア」搭載CPUは、ローカル推論の性能を飛躍的に向上させる可能性を秘めている。また、量子化技術の進歩により、今後は100bクラスのモデルも「64GBメモリ+12世代CPU」の環境で動作するようになると考えられる。

もう一つのトレンドは「ローカルLLMとIoTの融合」。スマートスピーカーや家庭用ロボットに組み込まれたLLMが、クラウドに依存せずローカルで推論を行うことで、プライバシー保護とレスポンス速度の両立が可能になる。筆者のように「古いPCを再利用する」スタイルは、IoT時代の「エッジコンピューティング」の第一歩とも言える。

教育分野での応用も広がりを見せている。ローカルLLMを活用した「AIチューター」は、生徒の学習進度に応じて個別指導を提供可能。特に「思考の遅さ」が逆に利点になる場面では、AIが「なぜこの解法が正解なのか?」を丁寧に説明し、生徒の理解を深めることができる。


📰 参照元

CachyOSマシンにOllamaを入れてローカルLLMを使用してみました(感想文)

※この記事は海外ニュースを元に日本向けに再構成したものです。


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